ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

『就活のバカヤロー』は、じつは「頭がいい」タイトルなのだ。

c0016141_2264865.jpg就活のバカヤロー

という、一度聞いたら忘れられないタイトルのこの本は、かなり前に著者から献本いただきました。

多忙で紹介できないうちに、あれよあれよと売れて(→「就活のバカヤロー」新書がバカ売れ 学生も企業も大学も茶番?著者ブログによれば現在7万部突破とか)、けっこうな数の書評もされているご様子。

いまさら内容を論じるのもアレなので、今回はこの本のタイトルに絞って記事を書こうと思います。


さて、僕は著者とは古い付き合いということもあり、本が出る前からこのタイトルについては聞かされていました。

最初は、たしかにインパクトがあるタイトルだと思いましたが、けれど、その「言いっぱなし(タイトルが先行しすぎで、中身がよくわからない)な感じ」が多くの読者に受け入れられるのかどうかは、内心、心配もしていたのです。

しかし、フタをあければ、本書は売れに売れています。
これは、就職状況の急激な悪化の追い風も受けているとは思うのですが(注 就職難のほうが就活本は売れるので)、やはり、このタイトルの力も大きいでしょう。


後出し承知で言いますが、このタイトルは「シューカツ」に翻弄される学生、また、そんな学生に振り回される大学・企業の「心の叫び」を、どストレートに表現しています。

僕自身、出版社を数十社受け、不採用通知の嵐に見舞われていた学生時代は、まさに思いっきり「バカヤロー」と叫びたい毎日でした。
けれど、喉元過ぎればなんとかで、この業界に勤めてウン年たつと、その感覚を忘れてしまうのですね。

その点、本書の著者や編集者は、学生・採用担当者・就職課の職員という、立場が異なる3者に共通する叫びをすくいあげている。

「バカヤロ」ーという乱暴な響きのわりには、これは随分と「頭のいい」タイトルなのです。


それにしても、我ながら、売れた後にああだこうだ言うほど簡単なことはないですね。

この本を世に出す前から、ある程度の確信を持ってこのタイトルをつけた関係者たちの「頭のよさ」を讃えて、記事のシメとさせていただきます。


*当ブログへの献本は、以下のルールに則っていただける限り、歓迎いたします。
当ブログへの「献本ルール」を、ここらでハッキリ決めようと思います。
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by aru-henshusha | 2008-12-15 22:44 | 本・出版