別れはたしかに辛いけど、笑顔であなたを見送ります。<ヒトリゴト。13>
2005年 08月 17日
うちの会社で一番の売上を上げているあなたが、他の会社へ移るという噂。
でも、あなたの口から、直接そのことを聞けて、僕は嬉しいです。
僕は、笑顔であなたを見送ります。
もちろん、うちの会社にとって、あなたの抜けた穴は大きいです。
加えて、ライバル版元に移るという衝撃は、それ以上に大きいかもしれません。
けれど、それはあなたがもう決めたことだから。
他の人が、何を言っても覆らないことだから。
僕は、何も言いません。
僕が中途採用で今の会社に入ってから、あなたとは何度か一緒に仕事をする機会がありました。
あなたのやり方が勉強になることもあれば、気に食わないこともありました。
だけど、あなたという基準があったことで、僕は一回りも二回りも成長した気がします。
あなたは、この業界で、きっと名を残す人になるでしょう。
そんなあなたと一緒に仕事ができた経験は、僕にとって何よりも大きいです。
別れは、たしかに辛いです。
あなたに、残ってほしい気持ちはある。
一方で、あなたに、もっと広い空を飛びまわってほしい気持ちもある。
もっとも、それは僕のエゴであって、すべてはあなたが決めること(そして、決めたこと)。
その決定を、僕は見守ることしかできません。
今まで、本当にありがとうございました。
そして、今後ともよろしくお願いいたします。
あなたが作った本は、そのうち、何食わぬ顔でベストセラーランキングに載ることでしょう。
そのとき、僕が作った本も、近くに載れればいいなと思います。
それが、僕なりの恩返しです。