自己啓発本は「読む」ことが大事なんじゃない、「使う」ことが大事なんだ。

税込み380円の自己啓発書『シッダールタ』(NBonline)
シッダールタがブッダの一派に入らずに、旅を続ける決意をしたのは、なぜだったのか? その心をすこし脚色して代弁させていただくと、このようなものになる。

 「ブッダがカリスマになれたのは、彼がほかのカリスマの書いた自己啓発書を、三色ボールペンで線を引きながら、まじめに読み続けたからではない。カリスマのセミナーを、欠かさず受講したからでもない。カリスマがカリスマたるのは、みずからの人生経験から、オリジナルの知恵を蓄積してきたからだ

シッダールタがこう考えて、俗世で浮き沈みを経験していた間に、ゴーヴィンダはカリスマの新刊を買っては読んで線を引き、セミナーがあると聞いては受講して、年老いていったのである。
僕は仕事柄、自己啓発系のセミナー(注 あぶないやつじゃないよ)に参加したりすることがある。
そのセミナーには、上で言うところの「ゴーヴィンダ」みたいな人物もけっこういる。

・自己啓発本にやたら詳しい
・自己啓発系のセミナーに足繁く通っている
・「変わりたい自分」について熱く語ることができる


でも、実際にはなかなか変われない、そんな人たち。


僕は編集者だから、この手の本を読むことが無意味だとは思わない。

だけど、その本を本当に役立たせたいのなら、ただ「読む」だけではダメなのだ。
自己啓発本(あるいはセミナー)は「使う」ことこそに意味がある。

たとえば、「自分の夢に日付をつけて、一日一日カウントダウンしていきましょう」と書いてある本があったなら、そのノウハウを即実行することが大事。

「**さんの新刊、読みました~いつもながらに感動ですぅ。**さんが成功したのは自分に<期限>をつくったからなんですよねーいまから次回作が楽しみ!」

なんてブログに書き込んだりする暇があったら、さっさと手帳に「夢の期限」を書き込めばいいのである。

あとはひたすら、実行、実行。

なかにはその人には合わないノウハウもあるだろうけど、「それが自分には役立たない」ということを学んだだけでも、試した価値があるのではないか?


世の中の自己啓発本には中身がスカスカなものも多いけど、それでも1項目ぐらいは実行するに値するネタが書いてあるはずだ。

それらを実行して読者の人生に1ミリでも変化があれば、本が売れるのと同じくらい、著者や編集者は喜ぶと思うよ。
Tags: 
by aru-henshusha | 2006-05-31 13:39 | 本・出版 | Trackback(1) | Comments(3)
トラックバックURL : http://aruhenshu.exblog.jp/tb/3972184
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
Tracked from どんなジレンマ at 2009-07-28 22:58
タイトル : 匿名氏さんにとって「人から好かれるような自分」ってどうい..
書かれた文章、僕はこう読みました。 もうすぐ30になる。希望はあるのだろうか? 今、苦しいこと 自分は空気みたいな存在だと感じる 願っていること いつか、人から好かれたい 他の人は、自分をさらけ出して本音でぶつかっているように見える。自分もそうしてみたい。 今、し...more
Commented by らぎ at 2006-06-01 01:23 x
正論ですね。”自己啓発”が商売になるようになったのは、いつごろからだろう?という気もしますが。(苦笑)
Commented by SUREFIRE at 2006-06-01 10:51 x
行動力の無い僕にとっては,耳の痛いお話です・・・(>_<)

『今年こそはTシャツを着られる体になるぞ!』と思いつつ,帰宅しても疲れて運動をしない・・・

駄目駄目君です・・・(T_T)
Commented by aru-henshusha at 2006-06-01 13:43
>らぎさま
自分ひとりでいろいろ頑張れれば、バカ高いセミナーなどもなくなるんでしょううけれど。

人間、人に頼りたくなりますからねぇ。

>SUREFIREさま
僕もまったくおなじ悩みをもってます。

これからどんどん暑くなるし、Tシャツ一枚で街を闊歩したいものですが。
カラダのラインが……
名前 :
URL :
非公開コメント
削除用パスワード設定 :