ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

「なぜ」を含んだタイトルの本は、なぜ売れるのか?

まあ、「なぜ」なんて特別な言葉じゃないから、昔から書名に使われていると思うんだけど、それでも最近また増えてきているように思う。

*最近の「なぜ」本(秀逸な例)
なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?
さおだけ屋はなぜ潰れないのか?
なぜ、「できる人」は「できる人」を育てられないのか?
なぜ、占い師は信用されるのか?
あなたの話はなぜ「通じない」のか
あの戦争になぜ負けたのか
女はなぜ突然怒り出すのか?

これらのタイトルがよくできているというのは、「読者を立ち止まらせる力」があるから。
ネット書店であれ、リアル書店であれ、この書名を見たとたんに「えっ、なぜなんだろう?」と思う読者は多いはずだ。

また、最近の「なぜ」本には「あるある感」を含むものも増えてきたと思う。
「さおだけ屋~」「できる人~」「女はなぜ~」などは、普通の人が(いつでも考えているわけではないけれど)普段から疑問に思っていること、を見事にすくいあげている。

こうやって読者に「なぜ」と思わせて、その答えを本の中で明快に提示できれば、読者満足度が上がるから、市場にそれなりに受け入れられるというわけである。

とはいえ、何でもかんでも「なぜ」をつければいいわけではなくて、

『ウチの近所の文房具店の主人のカツラはよくずれるのだが、なぜ誰も指摘しないのか?』

なんて、タイトルの本があったとしても、「そんなこと、どうでもいいよ」のひと言で片付けられるから要注意である。

「なぜ本」を支えるのは、あくまで読者の興味とニーズだ。
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by aru-henshusha | 2006-08-30 23:06 | 本・出版