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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

雑誌の付録を、本屋さんが組み込んでるって知ってた?

史上初!ダイヤ原石のオマケ…フライデー増刊号袋とじに“お宝”(サンスポ.COM)

こんなニュースも最近ありましたが、こういった雑誌の付録(袋とじなどはのぞく)って、基本的には「本屋の方が入れている」んですよね。

大変だった! 雑誌付録組みの現場(新文化)
書店における付録問題の取材で書店をまわっているうち、都内のある小規模書店の店長に、「実際に付録組み作業を体験して書店の大変さを味わえ」ってことで、昨年末の某日、朝早くから店頭で実際に付録組み作業を手伝わさせてもらった。
(中略)
書店の立場になってみると、中腰でやってて腰も痛くなってくるし、やってるうちにだんだん出版社に腹が立ってきたのも事実だ。店長も「店頭で商品を完成させるなんてこの業界だけでしょ」と怒っていた。
第3章 雑誌の付録を書店で入れるのは当然!?(出版業界の汚点)
雑誌は、たいがいビニールか紙で梱包された状態で入荷する。

その梱包を開けると、雑誌と付録がそれぞれまとまってはいるが、2つはバラバラに入っている。

それを雑誌に組み込む作業は、果たして書店の仕事なのか。

その際、付録を雑誌に挟むだけでは、すぐに付録が抜け落ちるため輪ゴムかビニールの細紐を使って雑誌に組み込むのだが、その「輪ゴム」や「ビニール細紐」は、書店の備品

そんな、手間と備品がかかる、付録組み込み作業を書店に押しつけ続けている出版社にこう言いたい。

「付録を組み込んでない不完全な商品を送りつけてくるんじゃねぇ!」
恥ずかしながら、僕も業界入ってしばらくしてから、この事実を知りました。
僕自身、どうしてこういう慣習があるのか、わからないんですよね。

まあ、察するに、版元が製本段階で数万~数十万部の付録組みをする体制が整えられないとか、それだけの費用をまかなえない、ということだと思うんですが。

でも、本屋さんからしたら、「そんなのお前らの勝手だろ、だったらハナから付録なんてつけるな!」って思うだろうし、それが正論なわけで。

一体どうしてなんでしょう。この業界、不可解なこと、けっこう多いです。

追記:本の付録組みの辛さについては、たしか『暴れん坊本屋さん』に載ってたはず。
(2巻でよかったんだっけか……)
by aru-henshusha | 2006-09-27 13:38 | 本・出版