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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

親の顔が、見たいんだ。

中村七之助が警官を殴った容疑で逮捕され、父親の勘九郎が会見を開いたニュースを、TVで見た人は多かろう。
僕も朝のワイドショーでその光景を見たが、正直、勘九郎が悪いわけじゃないのにな、と同情した。

七之助容疑者は21歳で立派な大人だし、聞けば勘九郎はずいぶん子供のしつけにも厳しかったようだ。
事件を起こした責任は、すべて本人が負うべきである。

同様の見方は、現役の新聞記者によるブログ、札幌から  ニュースの現場で考えることにもが書かれている。

親は出なくていいよ

まさに、このタイトルの一言に尽きる。

が、いままでの話に矛盾するようだが、(僕を含めて)少なくからぬ人々が「親の顔が見たい」という欲望を抱えているのだと思う。

東に子供を殺された親がいれば会いに行き、西に子供が事件を起こした親がいればマイクを突きつける。
いまとなっては、当事者には会えないが、当事者に一番近い人間を眺め、声を聞くことはできる。
それ知りたさに、人は新聞を読み、TVにかじりつく。

親の顔が見たいんだ。
それもまた、人間の欲望である。

だから、許されると言いたいのではない。
ただ、そういう欲望が、まぎれもなく存在するというだけだ。

追記
この記事に対して、札幌から  ニュースの現場で考えることさんが、さらに記事を書かれています。
僕とはまったく反対の方向からのアプローチで書かれた記事ですが、読む価値はあると思います。

それでも「親の顔」は必要ない

by aru-henshusha | 2005-02-01 02:21 | 事件・ニュース