ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

不幸せな人間は、編集者になれないか?

幸せな人間はポルノを書かない。(ジュブナイルポルノ作家わかつきひかるのホームページ)
ミクシイ等で、同業者さんと知り合う機会が増えました。
それで思ったんですが、ポルノ作家って、どっか人生がギクシャクしているんですね。
人生すっごく順調だぜーっ、とくに大きな事件はなかったぜーっ、私ってすっごく幸せなのーっ、みたいな人って、ポルノ作家さんには少ない
ような気がします。
もちろん、私の知っている範囲ってすごく少ないから、一般化はできないんですけど。
(中略)
編集者は人生順調組が多いような気がします。出版社って、いい大学の文学部卒のエリート学生しか採用しないから当然なんですけど。
ライトノベル作家も人生順調組が多いのかな。わかりませんけど。
僕もこのブログを始めたあたりから、同業者さんの知り合いがかなり増えました。
一度だけお会いしたような人も含めれば、軽く3ケタの編集者を「知って」います。

もちろん、その人たちが、どんな人生を歩んできたかは、僕にはわかりません。
いま、何も悩みがないような顔をしていても、むかし、人知れず苦労をした人だって当然いるでしょう。


とはいえ、「人生順調組」に見える編集者は、たしかに少なくありません。
僕がいま勤めている会社にも、(エリート学生かどうかはさておき)有名大学を出た(苦労のあとがあまり見えない)ツルンとした顔の編集者がウジャウジャいます。


そんな会社において、僕は「異質」な人間です。

自分のこれまでの人生については、さんざんヒトリゴト。で書いたので繰り返しません。

ただ、この会社の「スタンダード」な人間とは、かなり違う人生を歩んできたことだけは、確信をもって言えます。


僕のまわりの編集者には、本当におっとりしている人間が多いです。
それは、比較的悩みのない人生を送ってきた人間に特有のものと言えるかもしれないし、会社自体がそういう人間をつくる社風なのかもしれません。

そんな社内で、僕は珍しく「ギラギラ」しています。
「ギラギラ」しなければ、僕は過去の環境から抜け出せなかったし、いまは骨の髄まで「ギラギラ」がしみついているので変える気もありません。


それまでの人生が順調でなくても、幸せを実感できた時間が他の人の何分の一しかなかったとしても、編集者になる人間はいます。
その割合を、僕は知りません。また、それは、たいして重要なことでもないでしょう。


「異質」であるということは、弱みにもなれば、強みにもなります。

前の会社にいたときは、僕の生き方がマイナスに働いていたような気もしますが、いまは意識して、それをプラスに転じられる場面が増えました。

僕にとっては、必ずしも順調でない人生を歩んできたことが、ときに(皮肉にも?)仕事を順調にしてくれます。


べつに、過去の不幸を「お守り」にしたいわけではないのです。
ここに書いたことにも関連しますが)

僕はただ、どんな人生を歩んできた人間でも編集者にはなれるし、そこからどんな編集者人生を歩むかは自分次第だ、ということが言いたいだけです。
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by aru-henshusha | 2007-02-23 18:58 | 本・出版