ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

薄い本が好きですか? 厚い本が好きですか?

【HR】 嬉しい重版(MORI LOG ACADEMY)
今日も、I子氏と「薄い本が売れる」話をした。本を作っている人たちも、また、愛読者ハガキを書くような一部のファンも、活字が大好きな人たちだから、想像もできないのだろう。でも、同じ値段で、片方は3分、片方が4分の曲があったとき、4分の方を、「長く楽しめるから」とか「情報量が多いから」という理由で買うだろうか。それと同じくらい、文字が多い方が得だという考え方は、一般の人から見たら変なのである。電車や飛行機だって、少しでも長く乗っていたい、遅い方がお得だ、と考えるのは、鉄道マニアだけだ。
僕自身は、迷ったとき、同じ値段だったら、まちがいなく薄い方の本を買うし、文字が少なく、写真や図が多いものを選ぶ。同じ内容ならば、短時間で読めるものの方が得をした気分がする。文字が多い方が良いのは、辞書くらいではないだろうか(辞書でも薄い方が良いが)。
僕が作っているビジネス書の分野でも、年々(というほど携わっていませんが)、「薄くて、軽くて(重さ・内容とも)、字が大きくて、余白が多い」本が増えており、またそれを支持する読者も増えているように思います。

リンク先で言われているように、「同じ内容なら、サクッと読める」にこしたことがない、というのが、まさにビジネス書が扱う知識・ノウハウなのでしょう。


ただ、「知る」ための読書と、「味わう」ための読書。と書いたことにも関連しますが、僕は「味わう」ための読書であれば、本がいくら厚くても苦にならないタイプです。

好きな作家のエッセイや、これは傑作だと思える小説を読んでいるとき、どんどん減っていく残りのページ数を恨めしく思うことさえあります。


僕はやっぱり読書好きなので、厚くて「長く楽しめる」だけでも、その本を買う理由になりえます。

もちろん、そういう人たちがメイン読者となるジャンルの本を作っているわけではないので、自分が編集する本は頭を切り替えて制作していますがね。
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by aru-henshusha | 2007-03-14 21:14 | 本・出版