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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

「やれない理由」はいくらでも浮かぶけど、「やれる理由」も探してみよう。(ヒトリゴト66)

社会人になってから、いや正確に言うと、「会社人」になってから、「やれない理由」を言う機会が増えた。


編集者というのは、著者をはじめ、色々な人から「やりたいこと」を託される仕事である。
しかし、そのすべてに、「やれます、やりましょう」と応えるのは、現実的には難しい。

お金の問題、技術の問題、時間の問題、業界のルールの問題、会社の問題、もちろん、本人の能力や権力の問題もあって、「これこれこういう理由でやれません」と断ることも増えてくる。

それは仕方がない部分もあるけれど、最近、「やれない理由」を言っている自分が、少し怖い。

何だか、日に日に自分が、「やれない理由」を探すのがうまくなっている気がするから。


今の自分では、今の会社では、やれないことは確かにある。

けれど、いつも最初に「やれない」ところから考えをスタートしていると、本当は「やれる」ことでも「やれない」と思ってしまうクセがつく。

それは「会社人」の自分としても困るし、会社を離れた自分としても、やはり困る。


最近、僕には「やりたい」ことができた。

いや、それは本当は昔から「やりたい」ことだったのだけど、しばらくの間、その思いを自分で押し殺してきた。
自分で「やれない理由」を色々見つけてきては、「ほら、だから、やれないだろ」と言って、あきらめていた。

でも、結局それは、自分の本意ではなかった。
いつものことだけど、僕は自分の本心に気づくのが遅いんだ。


「やれない理由」なんて、探そうと思えば、いくらでも見つかる。

その一方で「やれる理由」や「やるためにすべきこと」も、一生懸命探せば意外と見つかったりもする。

本当にやりたいことならば、時間がかかっても、やれる可能性、やれる手段、を探したほうがいい。

「やれない」と思って「やらない」のはラクだけど、「やりたい」ことであればあるほど、いつかきっと後悔するから。
後悔したときにはもう、本当にやれなくなっている場合も多いから。


新年になって、何か新年らしいことを書こうと思って、いろいろ悩んで、そうするうちにどんどん忙しくなって、今日やっと、このことを書こうと思った。

今年は僕にとって、本当に「やりたい」ことを、どうにかして「やる」ために、土台を固める一年にしたい。
by aru-henshusha | 2009-01-14 23:45 | 不定期なヒトリゴト。