「プロの仕事」とは、何だろう?
2005年 03月 27日
どうやら、編集会議が主催するライター講座の受講生有志が、講義の感想を記録するためのブログらしい。
著名なマスコミ人の仕事のエッセンスを、ただで垣間見れるので、なかなかお得なブログである。
(しかし、こういう言い方はけち臭いな)
さて、このブログの最新記事に、気になる言葉を見つけた。
05/03/26 加藤晴之氏 編集・ライターの仕事
「活字を使って文章を書くというスポーツの競技人口が飛躍的に増えた」現代、自分たちがすべきことは、プロとしてプロらしいプレイをすること
と、講師の方がおっしゃったらしい。
ようするに、プロは「プロの仕事」をしろ、ということだ。
でも、「プロの仕事」って何だろう?
その答えは色々考えられるが、僕の言葉で言えばこうなる。
すなわち「アマが真似できない仕事」である。
ライターという仕事について言えば、いま「ライターっぽい人」はたくさんいる。
もしかしたら、毎日ブログを更新しているだけで、「オレ、ライター」とのたまう人もいるかもしれない。
べつに、そう思うのは各人の勝手だから構わない。
問題なのは、そういう「アマ」の人々になめられる「プロ」である。
仮にも「プロ」を名乗る限り、彼らは「アマ」の手の届かない存在であってほしい。
間違っても、こんな文章だったら俺でも書けるじゃん、と思われるようではあまりよろしくない。
(ただし、なかには「書けそうで書けない」プロの文もあるが)
編集という仕事をしていると、たまに「アマ」以下の「プロ」ライターに出会うことがあって、悲しくなる。
まるで、高校球児に三振を取られるプロ野球選手のようだ。
「お前、それでもプロなのかよ」としばきたくもなる。
むろん、「アマ」の中にも「プロ級のアマ」だって存在するから、例外だってあろう。
でも、僕が問題にしているのは、あくまで「普通のアマ」に負けそうな「プロ」である。
もちろん、そういう「プロ」は、多いわけではないけれど確実に存在する。
まあ、いつまでも人の悪口ばかり言っても仕方ない。
大事なのは、どんな分野であれ、プロは「プロの仕事」をすべきだということだ。
これはもちろん、僕ら編集者だって同様である。
「プロ」とは「アマ」の目標、憧れである。
そう思われるような仕事をしていかなければいけないなと、つくづく思う。