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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

「プロの仕事」とは、何だろう?

関西編集ライター養成講座:感想集というブログを、ときおり覗かせてもらっている。
どうやら、編集会議が主催するライター講座の受講生有志が、講義の感想を記録するためのブログらしい。
著名なマスコミ人の仕事のエッセンスを、ただで垣間見れるので、なかなかお得なブログである。
(しかし、こういう言い方はけち臭いな)

さて、このブログの最新記事に、気になる言葉を見つけた。

05/03/26 加藤晴之氏 編集・ライターの仕事

「活字を使って文章を書くというスポーツの競技人口が飛躍的に増えた」現代、自分たちがすべきことは、プロとしてプロらしいプレイをすること

と、講師の方がおっしゃったらしい。

ようするに、プロは「プロの仕事」をしろ、ということだ。

でも、「プロの仕事」って何だろう?
その答えは色々考えられるが、僕の言葉で言えばこうなる。
すなわち「アマが真似できない仕事」である。

ライターという仕事について言えば、いま「ライターっぽい人」はたくさんいる。
もしかしたら、毎日ブログを更新しているだけで、「オレ、ライター」とのたまう人もいるかもしれない。

べつに、そう思うのは各人の勝手だから構わない。
問題なのは、そういう「アマ」の人々になめられる「プロ」である。

仮にも「プロ」を名乗る限り、彼らは「アマ」の手の届かない存在であってほしい。
間違っても、こんな文章だったら俺でも書けるじゃん、と思われるようではあまりよろしくない。
(ただし、なかには「書けそうで書けない」プロの文もあるが)

編集という仕事をしていると、たまに「アマ」以下の「プロ」ライターに出会うことがあって、悲しくなる。
まるで、高校球児に三振を取られるプロ野球選手のようだ。
「お前、それでもプロなのかよ」としばきたくもなる。

むろん、「アマ」の中にも「プロ級のアマ」だって存在するから、例外だってあろう。
でも、僕が問題にしているのは、あくまで「普通のアマ」に負けそうな「プロ」である。
もちろん、そういう「プロ」は、多いわけではないけれど確実に存在する。

まあ、いつまでも人の悪口ばかり言っても仕方ない。
大事なのは、どんな分野であれ、プロは「プロの仕事」をすべきだということだ。
これはもちろん、僕ら編集者だって同様である。

「プロ」とは「アマ」の目標、憧れである。
そう思われるような仕事をしていかなければいけないなと、つくづく思う。
by aru-henshusha | 2005-03-27 20:44 | マスコミ全般