自費出版をやるために、編集者になったわけじゃない。
2005年 04月 28日
「おたくの会社は、自費出版ってやらないの?」
そんなことを訊かれるとは思わなかったから、一瞬あせった。
「ええ、基本的にはやらないと思いますよ」
すると、彼はこう続けた。
「何でやらないの?」
何でやらないの、と言われてもねぇ。
その場では適当にお茶を濁したけれど、本当は、そんな問いに答える気がしなかった。
彼の話によれば、最近は、いわゆる普通の出版社でも自費出版をはじめるところが多いらしい。
たとえばK社、C社、N社、D社……みな、普通の商業出版で、名の知れたところである。
もちろん、自費出版が相当オイシイことは、僕だって知っている。
(そのカラクリは、このブログでも何回も触れた)
しかし、個人的には、そのビジネスモデルは納得しがたい。
本を制作した時点で、出版社が損をしないシステムなんて、おかしいとしか思えない。
普通に本を作っても、儲けが微々たるものであることはわかる。
それどころか、採算に合わない本だって、年に何冊かは出てしまう。
けれど、だからこそ僕らは頑張って、いい本を、売れる本を作ろうとするんじゃなかろうか?
一冊の本を作るのには、色々な不安や心配があって、いつも心がヒリヒリする。
でも、そのヒリヒリした感じを覚えずに本を作るなんて、僕にはとても考えられない。
自費出版でも、その気持ちは味わえるのだろうか?

