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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

「いい本」の定義は、人の数だけ存在する。

スタジオ・ポット/ポット出版にて、興味深い記事を発見。

第17回 「いい本」と「売れる本」

書き手の高島氏によれば、「いい本」とは、

ある程度のボリュームを持った特定の読者層からの支持を得たうえで需要を喚起し続けられる本

のことだという。

なるほど、論理的で隙のない意見である。
出版社の一社員という立場からは、正直、異論をつけるのは難しい。

ただ、この定義にならうなら、たとえば「幸福の科学」関連の本なども「いい本」になるのだろう。
あの教団が存続する限り、「特定の読者層からの支持を得たうえで需要を喚起し続けられる」だろうから。

そして、そういう本を決して「いい本」だとは言いたくないのが、僕の偽らざる心情である。
もちろん、論理に感情で対抗しても仕方がないことだとは、十分承知の上だけど。

けっきょくのところ、「いい本」は人の数だけ存在するように僕は思う。
by aru-henshusha | 2005-06-15 23:55 | 本・出版