本が売れて変わる人、変わらない人
2005年 10月 06日
態度が変わる。
口のきき方が変わる。
付き合う人々が変わる。
ファッションセンスが変わる。
そして、かつての恩人に唾を吐き、自分を見出した小さな版元を切り捨てる。
それは、しかたがないことだ。
人間は弱い。どうしようもなく弱い。
著書が急に売れ、読者に、取り巻きに、メディアにおだてられば、勘違いもするだろう。
だけど、世の中には、何があっても変わらない著者もいる。
著書が何万・何十万部と売れようが、出会ったころとおなじように接してくれる人がいる。
どちらが、人間として「上等」か?
ここに記すまでもない。
べつに、誰が変わろうが変わるまいが、僕の知ったことではない。
変わった人は、死ぬまでそれを貫けばいい。
けれど、世は諸行無常である。
今日売れた本が、明日売れるとは限らない。
いまの「大先生」が、十年後にはこの世界から姿を消していることもある。
勘違いに気づいたころ、あなたのまわりには誰もいないだろう。
夢から覚めたあとに残るのは、後悔の念と売れなくなった本だけだ。

