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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

本が売れて変わる人、変わらない人

作家には、自分の著書が売れて、急に「変わる」人がいる。

態度が変わる。
口のきき方が変わる。
付き合う人々が変わる。
ファッションセンスが変わる。

そして、かつての恩人に唾を吐き、自分を見出した小さな版元を切り捨てる。

それは、しかたがないことだ。

人間は弱い。どうしようもなく弱い。
著書が急に売れ、読者に、取り巻きに、メディアにおだてられば、勘違いもするだろう。

だけど、世の中には、何があっても変わらない著者もいる。
著書が何万・何十万部と売れようが、出会ったころとおなじように接してくれる人がいる。

どちらが、人間として「上等」か?
ここに記すまでもない。

べつに、誰が変わろうが変わるまいが、僕の知ったことではない。
変わった人は、死ぬまでそれを貫けばいい。

けれど、世は諸行無常である。

今日売れた本が、明日売れるとは限らない。
いまの「大先生」が、十年後にはこの世界から姿を消していることもある。

勘違いに気づいたころ、あなたのまわりには誰もいないだろう。

夢から覚めたあとに残るのは、後悔の念と売れなくなった本だけだ。
by aru-henshusha | 2005-10-06 20:32 | 本・出版