内田樹の仕事は、「低品質に自信がある」そうだ。
2005年 11月 12日
小ネタ地獄(内田樹の研究室)
すでに私の本についての書評には「ウチダ本はどれを読んでも同じことばかり書いてあってつまらん」という正鵠を射たご指摘が関係各方面から礫のように投げつけられている。
ご指摘のとおりである。
つまらない本を読まされる読者諸氏も不幸であるが、それ以上にこちらが「やりたくない」と言っている仕事を「いいからやってよ」と強いられて、あげくに「つまんないね」と言われる私も不幸である。
というわけで、本日をもって、「小ネタも含めて、今年度末までの新規の仕事はすべてお断りします」ということをここにきっぱりと宣言させていただくのである。
受けてしまったものはしかたがないけれど、それらについても「クオリティについては期待しないでいただきたい」というより「低品質には自信があります」ということを念押しさせていただくのである。
まあ、仕事というのは「ヒマで不人気な人」より、「多忙でも人気のある人」に集中するものなので、それは仕方がないかなとも思いますが。
とはいえ、「低品質に自信がある」という人にこれ以上仕事を頼むのは、ご本人のためにも業界のためにもよくないんじゃないかなと。
ここまで書いても、また仕事を頼む人もいるんだろうけどね。
いまならライバルが少ないはず、なんていって。