新潮社には、かなり歌舞伎狂いの編集者がいるらしい。
2006年 02月 23日
*記事のアドレス、多分そのうち変わります
私は月に1回、11時開演の昼の部から21時前の夜の部終演まで、歌舞伎座で芝居見物にいきます。しかも必ず平日に、しっかりと休みをとって……。学生時代からほぼ15年間毎月、新潮社に入社して記者、営業、編集者と異動のたびに仕事と生活のリズムが激変しても、この趣味だけは続いています。う~ん、記者時代にも休みをとって歌舞伎を見に行くとは、そうとうの歌舞伎好きなんですね、この方。
おかげで、梅幸、歌右衛門、先々代仁左衛門の晩年には間に合い、次代を担う役者たちの初役や初御目見得、初舞台、襲名に立ち会うことができたのは、ささやかな自慢でもあります。
新潮新書が創刊されてすぐ、『知らざあ言って聞かせやしょう――心に響く歌舞伎の名せりふ』という名セリフ集の編集をしました。周囲からは「いきなり自分の趣味かよ」と白い目で見られながらも、仕事として歌舞伎のセリフを見つめ直してみると、やはり新鮮な驚きの連続でした。
それが後々、仕事にも生きるというのは、ある意味、編集者の醍醐味でしょう。
しかし、そんなに休みをとるヒマあるのかねぇ……
この方の段取りがいいのかしら。