「文豪ナビ」に、異議あり!
2005年 01月 20日
いま、新潮文庫から文豪ナビというシリーズが出ている。まあ、簡単に言うと文豪のガイドブックで、7人の文豪の作品や生涯を、新潮社らしからぬくだけた調子で紹介している。
読者対象はおもに学生だろうか。
しかし、このシリーズ、少々気に食わぬところがある。
まず、ラインナップだが、漱石、芥川、三島、太宰、川端、谷崎、そして山本周五郎。
おや、森鷗外が抜けている。
文豪ナビと銘打っておきながら、鷗外を外すのはどうだろう。その感覚が理解できない。
また、このシリーズ、新潮社のカラーに合わないタイトルをつけているのだが、少々はしゃぎすぎではないか。
たとえば、太宰のサブに、<ナイフを持つまえにダザイを読め!!>とつけたのは、どういう意図なんだ?
そもそも、ナイフを持つような奴がダザイを読んだら、自殺やリストカットに走ると思うのだが……
戯言はともかく、勢いだけあって、何も伝わってこない、「編集者失格」のタイトル・センスである。
このての本は、あらすじやさわりが大好きな中経出版にでもまかしておいたらよかろう。
(べつに、中経の本が嫌いなわけではない)
文学では老舗なんだから、もうちょっとどっしりした本作りを、一読者として望む。
というより、はしゃぐようなキャラの会社じゃないでしょう、おたくは。

