いま一番大事なのは、「次の一手」を考えること。(ヒトリゴト41)
2006年 06月 11日
といっても、相手は人ではなく、フリーの将棋ソフトだ。
「ボナンザ」といって、コンピュータ将棋選手権でも優勝した猛者である。
帰宅してから寝る前の暇つぶしに、これまで何局も戦った。
だが、恥ずかしながら、いまだ一勝もしていない。
ときおり、対局が終わったあとに、ソフトの機能を利用して指し手を再現することがある。
「あのとき、こう指しておけばよかった」「この一手がマズかったなぁ」
そんなふうに、自分の選んだ一手、選べなかった一手を後悔ばかりしてしまう。
久しぶりに将棋を指していると、ふと、人生と将棋は似ているなぁと思う。
誰の人生にも、一度や二度の「悪手」はある。
指してはいけないとわかりながら、指してしまった手。
指せばよかったと思いながら、けっきょく指せなかった手。
けれど、「対局中」に、いつまでもそれを引きずっていてもしょうがない。
勝負が続く限りは「次の一手」に注力すべきである。
ここ数日、自分が指した悪手を、ずっとずっと悔やんでいた。
でも、それはもう過去の一手である。
どんな理由があれ、「待った」をかけようとは思わない。
いま僕は、君の「次の一手」を待っている。
指してほしい手があれば、指してほしくない手もある。
だけど、どんな手が来ようと、受け止める。
それが君が選んだ手であるかぎり、真剣に受け止める。
制限時間は決めてないから、思いっきり長考すればいい。
どんな一手でも、君が一生懸命決めたこと。
その一手を見届けるのが、僕の役目だ。

