夢を語り合うのは、子供の「義務」ですか?(ヒトリゴト45)
2006年 08月 15日
夢語りあう小中生は4割未満 希薄な友達関係(イザ!)
「自分の夢や将来について友達に話すことはしない」のは小学生女子で3人に2人、小学生男子と中学生では4人に3人にのぼることが、民間の教育シンクタンク「麻布台学校教育研究所」(東京・原崎茂所長)が行った意識調査で明らかになった。お互いに深入りせず、当たり障りのない仲を維持する傾向がうかがえ、同研究所は「友達関係の希薄さが夢を口にしない一因」と分析している。自分の子供時代を思い返すと、友達と夢を語り合った記憶がない。
(中略)
同研究所の原崎茂所長の話「夢を描かないのか、夢を語る深い友達がいないのか、この調査では判然としないが、夢を話さない子供がこれほど多いとは意外だった。子供たちの人間関係を築く力が減退しているとの指摘はこれまでの公的調査にも表れている。集団での自分の位置づけや連帯感を味わう実感に乏しい、人間関係の希薄さが夢について子供たちが口を閉ざす一因だろう」
それこそ、お前の友達関係が希薄だったんだと言われれば、そのとおりかもしれないけど。
でも、子供にとって「夢を語り合う」のは、それほど普通のことなのだろうか?
学校の帰り道や部活終わりでダベってるときに、
「オレ、じつは日本一のサッカー選手になる夢があるんだ」
「私は大学卒業したら、ぜったい小学校の先生になるの!」
なんてポジティブなヴァイブス(何じゃそりゃ)あふれた会話をすることが、
子供に求められる姿なのだろうか?
自分の話に戻せば、僕は小学校のころ、ひそかに描いていた夢らしきものがあって、
いまでもその延長線上の夢は見続けている。
でも、そういう夢をもっているなんて、ほとんどの人には教えていない。
世の中には、自分の夢を手帳に書いたり、日々仲間と語り合ったりして、
オープンなかたちで夢に邁進している人たちがいる。
それはそれで1つのカッコよさだと思うけど、残念ながら、僕はそういうタイプじゃない。
自分には、たしかに夢がある。
でも、その夢は誰かに大声でアピったりするもんじゃなくて、
ゆっくりゆっくり、でも着実に育てていければいいものだと僕は思う。
夢を語り合わない小中学生のなかにも、ひそかに夢をもっている子供はいるはずだ。
彼らがどれくらい少数派かはわからないけれど、そういう子供が大人になって、夢をかなえて、
「じつは、これが子供のころからの夢だったんですよ」
と照れくさそうに言うときに、僕は笑って祝福できる人間でありたい。
夢を語り合わなくても、夢をもっているだけでいい。
夢をもっていなくても、夢をかなえるたくさんの可能性があるだけでも、
子供ってのは素敵な存在だと思う。
それにしても、このシンクタンクの所長は昔どんな夢を語り合って、
それははたしてかなったんだろうか?
そちらのほうが、調査結果より気になった。