印税生活は、夢のまた夢?
2005年 01月 27日
初歩的な質問のやりとりが多いのだが、他の版元の事情も覗けるという点で、同業者が見てもなかなか興味深い。
なかでも、この記事などはとくに気になった。
印税は何%?
この方は、初めての本で8%もらえるというのだから、まずまずではないだろうか。
印税率は、版元や著者ごとに差があって、ひどい場合は5%を切ることもあるとか(ですよね、××さん)。
ある程度、名が知れた著者でない限りは、出版社の言い値で決まることが多かろう。
なお、よく「印税生活」なんて言葉を聞くが、それを実現しているプロはどれだけいるのだろう。
定価1500円の本で、印税率が8%だとすると、一冊売れても120円。
一万部出て、やっと120万。
しかも、本の内容によっては、一冊書くのに半年、一年かかることもあろう。
これでは、純文学やノンフィクションなんてジャンルで食っていくのは、至難の業である。
だから、講演やったり、大学の講師をやったりして、糊口をしのいでいるのだろう。
印税生活は、夢のまた夢か。