『ぐっとくる題名』に載っていた、「ぐっときた題名」を列挙してみる。
2006年 09月 17日
昨日買ったばかりのこの本だが、ぜひ同業者にすすめたい。
読み方によっては、はなはだ「実用的」にもなるし、
ふつうのエッセイ気分でも楽しめる。
まあ、くわしい内容は自分の眼で確かめてもらうとして、
ここでは、この本に載っていたもののなかから、
僕自身が「ぐっときた題名」を取り上げておきたい。
(注 ただし、題名がいいと言っているだけで、内容までは保証しない。
読んだことのない本がほとんどだし)
それでは、いきますか。
・『あるきかたがただしくない』/『これからはあるくのだ』
→「あるく」という言葉って、本来、平凡でインパクトがないと思うんだけど、
こういう使われ方をすると、なぜか「気になる言葉」に変貌する。
どちらも、すべて「ひらがな」で書かれているのもポイントか。
・『買ってみた。』
→『買ってはいけない』に対抗したタイトルらしいが、
中身のテイストはまったく関係ないというのがミソ。
この脱力感はたまらぬ。
・『三人ガリデブ』*リンク先は『三人のガリデブ事件』
→コテコテの日本人としては、最初はどうしても、
「ガリ・デブ」と区切ってイメージしてしまうんだよねぇ。
タイトルの印象が強くて中身は忘れた。
・『幸せではないが、もういい』
→まるで板尾が「しりとり竜王戦」で言いそうな言葉だが。
「もういいんかい!」と突っ込みたくなる。
・『心理試験』
→これがもし『心理テスト』だったら、雰囲気丸つぶれ(乱歩はそうつけないだろうが)。
シンプルだけど、<ちょこっと恐怖>な匂いがする。
・『泣かない女はいない』
→『ぐっとくる題名』の著者、ブルボン小林こと長嶋有氏の小説の題名。
「泣いた女」、あるいは「泣かせた男」について、
自分の人生を振り返ってみたくなる(ほど泣かしたりしてないけど)。
・『光ってみえるもの、あれは』
→ザッツ「寸止め地獄」!
って急にコメントの調子が変わったけど、本当に絶妙の寸止めだと思う。
読者に考える余地があるのも「ぐっとくる題名」の一つ。
普段、実用チックな「断定系題名」ばかりつけてる僕としては、
いつか、つけてみたいんだけれども。