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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

作家の「時給」は、どうなっているのか?

作家の方が「時給」について語ってるだけで、かなり新鮮。

時給(MORI LOG ACADEMY)
 さて、小説のことを少しだけ書こう。このブログやエッセィに比べると、小説は圧倒的に短時間で書ける。それは、やはり物語を「追う」からだと思われる。疲れるので、ぶっつづけで書くのはせいぜい2時間が限度だ。2時間も書いたら、頭がくらくらするほど疲れて、歩くこともままならないほどになる。たぶん、これで寿命が縮まっているだろう。
(中略)
だいたい、1時間に6000文字書くけれど、これは調子の良い悪いにはあまり関係がない。書く速度はいつも同じだ。これも、頭の中の映像を「追っている」からだ。調子が悪いときは、長く続かないので5分か10分で休憩するし、休憩のあとも、なかなか始められない。
6000文字は、平均すると原稿用紙で20枚くらいに相当する。1日2時間という限界の執筆をすれば、1日で40枚。1作は400枚くらいだから、10 日で書き上がる計算になる。合計20時間だ。この枚数は、原稿料にすると200~300万円ほどで大した額ではないけれど、刊行されれば単行本や文庫まで含めて印税が1000万円は下らない。多いものは合計で2000万円くらい稼ぐ。20時間でこれが産み出されたとすれば、時給100万円だ。この「ぼろい」仕事は、しかし、ゲラ校正やその他の雑用がなければ、という理想条件下の観測である。まあ現実には、少なくとも半分以下には薄まっている。
半分以下に薄まっても時給50万円弱なんて本当に「ぼろい」じゃないすかぁっ!
と柄にもなくコーフンしてしまったのだけど一つ疑問が。

ここで問題になっているのは、あくまで執筆時間(あるいは校正時間等)であって、「構想時間」が抜けている。

森氏は「頭の中の映像を追う」と書いているけど、その映像を生み出すための助走時間って結構かかるんじゃなかろうか?

作家の頭の中がどうなっているのかわからないけれど、書き出すための時間も一種の労働時間ではないのかなぁ。
時給に換算するとマック以下の低賃金編集者としては、そこが不思議。
by aru-henshusha | 2006-12-21 13:17 | 本・出版