女性編集者は、「頭」も「カラダ」も使うべき?
2007年 06月 04日
桜井秀勲『イロハからわかる編集者入門』(文芸空間)
しかし、私がもっともインパクトを受けたのは次のようなところ。「カマトトではやっていけない」という部分には、おおむね同意。
「女性だったら頭と体の両方を使え」と小見出しにある。
……テレビ局では、愛、恋、不倫、エッチ、セックスといった言葉はもちろんのこと、「やらせろ」とか「イッちゃうわよ」といった言葉が、仕事の合間に笑いながら話されます。出版でも、ことに雑誌編集部は人間そのものを扱うところだけに、テレビ局と同じように、生々しい話題が平気で話されます。まずこのことをマスコミ希望の女性は心得ておくこと。カマトトではやっていけません。
誘われれば与えるものを与えてもいいでしょう。しかしそのとき、こちらはそれだけのトクをとることです。小娘のような態度では、到底この社会では生き延びられません。
といっても、これはジャンルによるところが大きいと思うけど。
(たとえば、ビジネス書の著者が際どいことを言ってくるようなケースは少ないだろうし)
そんなことより、下の「与えるものを与えてもいい」というのはどうなんだろう?
もしかしたら、そういう「ワーク・スタイル」の女性編集者もいるのかもしれないけど、「カラダを使わなきゃ仕事にならない」というのは、ちょっと空しい気がする。
使えるものは全部使う、という考え方もあるんだろうが、「伝家の宝刀」を抜かなくても、それ以外の魅力で著者なり取材協力者を口説くほうが、やりがいがあるのではないだろうか?
とくに女性の「伝家の宝刀」って、年々、錆びていくものだしね……(失礼)