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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

奥付ぐらいは、嘘を書くなよ。

今日、会社の先輩が、こんな疑問をぶつけてきた。

「X社の『A』という本が売れてるって聞いて買ったんだけどさ、奥付の表記がおかしいんだよねぇ。
去年の年末発売の本でさ、1月の時点で、すでに10刷なんだよ。
じゃ、何? 1か月に9回も重版かけたってわけ?」

これを聞いて、たしかに僕も不思議に思った。

本が売れて在庫が少なくなり、かつ世間に需要がまだあると、重版といって、追加印刷をする。
このとき、最低でも1000部から2000部は刷るはずだ。
その本が1回につき1000部重版したとしても、9回で9000部である。

さて、その本が、一か月に9000部も刷るぐらい売れ行きがいいとしたら、その出版社はちまちま9回に分けて重版をかけるだろうか。
たとえば、まずは4000部。その売れ行きを見てさらに5000部と重版をかけるほうが、仕事の面でもコストの面でもムダが少ないはずである。

二人で悩んでいたら、自称「事情通」の上司が、そのカラクリを教えてくれた。
あそこは1000部刷るたびに「1刷」って数えるらしいぜ、と。

もしも、『A』が初版6000部だとすれば、4000部重版をかければ計1万部。
X社方式だと1000部×10=10刷となる。

これが本当だとしたら、ちょっとひどいよなぁ。
新聞広告で10万部突破などとホラを吹くよりも、断然タチが悪いではないか。
他社のこととはいえ、奥付ぐらい、正確に書いてもらいたいものだ。
もちろん、この噂が本当だとしたら、だけどさ。

追記
断っておきますが、この話はあくまで「二次情報(噂)」に基づいており、真実とは断定できません。
あと、ここで取り上げている出版社に「心当たり」がある方も、とりあえずは静観してくださいませ。
by aru-henshusha | 2005-02-10 23:52 | 本・出版