実際に書くこと、最後まで書くこと、とにかく書くこと。
2007年 07月 23日
本の章立てをするということ(結城浩の日記)
まず、紙を広げて「第1章」と書きます。「Chapter 1」でもいいです。そして「ええと、第1章には何を書こうかな」と考えます。これと、これと、これと、これ。という風にその章に書くことを箇条書きにします。できれば、そのときに第1章の見出しも書きます。手を休めて、読み返し、「あ、この章にはこういうことも書こうかな」と思ったらそれも補足します。これは「本の章立て」だけでなく、会社員が企画書を書くときや、学生が論文やら読書感想文を書くさいにも、同じことが言えそうです。
次に「第2章」と書きます。「Chapter 2」でもいいです。そして「ええと、第2章には何を書こうかな」と考え…。
以上を、その本で書きたいことが尽きるまで、つまりは最後の章まで繰り返します。書き終えたら、手を休め、全体を読み返します。
これが「章立てをする」という作業です。
…当たり前みたいなことを書いていますが、大事なんですよ。大事なことが二つあります。
* 頭の中で考えるだけじゃなく、紙を広げて実際に書くこと
* とにかく、最後まで書くこと
「実際に書く」「最後まで書く」この二つが大切。
いや、もちろん、それなりの「見取り図」はいるとは思いますよ。
読書感想文だったら、ある本のどこが面白かったとか、こういう表現が気に入ったとか、何をどういう順番で書くかぐらいは決めておいたほうがいい。
でも、そこで安心してはいけないと思うんです。
書けそうだから後でいいや、ではなく、書けそうだから「実際に」「最後まで」「とにかく」書くことが大事なんじゃないかなと。
(いざ書き始めてみたら、足りないものや、それまで考えてもいなかったことを発見できるでしょうし)
また、この「書く」は「作る」とか「話す」とか「する」とか、他の動詞に置き換えても、大事なポイントなのかもしれません。
僕自身、<最初の一歩>をなかなか踏み出せない人間なので、「実際に」「最後まで」「とにかく」の重要性を感じます。