「オリジナリティがない」が口癖の編集者と、仕事をしてはいけない理由。
2007年 11月 20日
『オリジナリティがない』は、バカな編集者の常套句(活字中毒R。)
バカな編集者が連発するセリフに、ここでいう編集者はどうやら文芸の編集者のようですが、ビジネス書や漫画の編集者にも同じことがいえる(ケースもある)でしょう。
「オリジナリティがない」
「キャラが立っていない」
というのがあります。
このセリフが意味するところは、ひとつ。
「その編集者は、オリジナリティがない、と感じた作品を批評するだけの脳みそを持っていない」
ということです。
料理評論家はまずい料理を食べたときに「まずい」とは言いませんよね。どこがどう悪いのかきちんと指摘するはずです。
小説も同じこと。
オリジナリティがない、などと言うことは誰にでもできる批評です。キャラが立ってない、もしかり。
幼稚園の感想文じゃねえんだ!って感じですね。
ましてや編集者という職業は、小説を批評するだけでなく、その小説の良いところと悪いところがわかった上で、面白い作品になるよう、作家を導くのが仕事の一つでもあります。
この2つのセリフを連発する編集者は、「あなたの作品をきちんとした売れる方向に導く力」はありません。訓練されたプロとは到底言いがたい。
「オリジナリティがない」「キャラが立ってない」
と連発する編集者とはおつきあいしないことをお勧めします。
僕自身、著者の原稿やら企画書やらを見て、「オリジナリティがない(あるいは、尖りがない、ウリがない)」という感想を抱くことがあります。
けれど、それをそのまま伝えるだけでは、著者も困ると思うんですよね。
「自分の作品・プランがありきたりだということはわかった、じゃあ、どうすればいい?」
という疑問に対して、明確な答えとは言いませんが、そのヒントをある程度示せないと、たいていの場合、仕事が暗礁に乗り上げてしまうはず。
口で言うほど簡単ではありませんが、「なぜダメなのか、どうすればよくなるのか」を考える癖をつけるのが、いまさらながら編集の仕事の第一歩なのだと思います。