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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

あらすじ本は、何のために存在するのか?

あらすじ本は、何のために存在するのか?_c0016141_198231.jpg去年ぐらいから、『あらすじで読む~』といったタイトルの本を書店でよく見かける。

この分野のパイオニアは中経出版だろう。
現時点ですでに8冊も出している。
(「あらすじで読む日本の名著No.1~3」、 「あらすじで読む世界の名著No.1~3」、「あらすじで読む古典落語の名作」、「あらすじで読む日本の古典」)

(注 楽書館=中経の子会社で自費出版系出版社、で出したものも含む)
いわゆる名作文学のダイジェストが主である。

また最近では、他の会社も同じタイトルを使用して、違う分野の「あらすじ本」を出している。
(写真の『あらすじで読む 世界のビジネス名著』もその一冊)

けれど、こういう「あらすじ本」って、一体どういう人が、どんな目的で読んでいるんだろう。

これらの「あらすじ本」をブックガイドとして、のちに気になった本を読んでみるというならいい。
だが、これらの本で「あらすじ」だけを読んで、それですべてをわかったつもりになられるとしたら、嫌だなぁ。

「あらすじ本」は、あくまでそれ以降の読書の「入口」であって、「出口」ではない気がする。
まあ、これは僕の希望だけれど。
by aru-henshusha | 2005-02-19 19:21 | 本・出版