仕事の壁は、やっぱり仕事でしか破れない。
2008年 06月 23日


コネタを一個はさんで、また献本の感想です。今回は珍しく2冊一緒に。
左:『人生を決めた15分 創造の1/10000』
右:『失敗なんて気にするな!―ビジネスに効く39の言玉』
2冊一緒に紹介するのは、手抜きしたいとか、眠いからという理由ではありません(実際、眠い時間帯ではあるのですが……)。
これらの本は、違う版元から同時期に送られてきたのですが、実は一箇所、同じようなことを書いているところがあるんですよね。
かたや工業デザイナー、かたや中国算命学研究家と、バックボーンが全然違うはずなのに、一緒のことを言っている。
それって、大げさに言えば、万人に通じる「真理」みたいな話なのかなと思ったので、ここにあわせて取り上げます。
「壁にぶつかった時」のことだが、僕は「仕事の壁は仕事で破る」をモットーにしている。
人によっては、うまく行かない時は無理をせず、気分転換をしたり、他のことをしたりする方が良い結果を生むかもしれない。だが僕は、それよりもがむしゃらに障害に突き進んでいく方が気分がいい。問題から離れて休もうとしたりリフレッシュしようとすると、僕の場合はかえってその問題が頭にこびりついてしまい、八方ふさがりになるからだ。そんなことになるくらいだったら、泥にまみれて七転八倒し、苦しみ抜いて戦った方がよほど気が楽だ。(『人生を決めた15分 創造の1/10000』20ページ)
(休みの日にパチンコばかりしてしまうのが悩みの大工のFさんに対して)Fさんはまだ親方から一人前と認められず、与えられた作業を何となくこなしていて、仕事上の感動や手応えを味わっていないのではないですか?僕自身、売れない本を続けて作ったり、どうにもうまく進まない仕事を抱えているときに、「壁」を感じます。
現状の仕事内容が将来にどうつながっていくのかが見えず、不安定な状態にあるようにも感じられます。
仕事上の不満足は、仕事で解消するしかありません。(『失敗なんて気にするな!―ビジネスに効く39の言玉』133ページ)
そんなとき、気晴らしに友達と飲み明かしたり、思いっきり買い物をしたりすることもありますが、結局、一時的な気分転換にしかならないんですよね。
暗いことを言うようですが、家に帰って一人になったとたん、いつのまにかまた仕事のことを考えている。
人によりけりでしょうが、少なくとも僕の場合、仕事の壁は、目覚しい成果や、懸案事項の解消があって、初めて破ることができるものだと思っています。
もちろん、壁を破るまではしんどいですが、多くの人にとって、
「壁にぶち当たる→がんばって壁をぶち破る→また壁にぶち当たる」
を繰り返すことで成長できるものだと思うので、「成長街道の関所」的なものだととらえて、がんばればよいのではないかと。
また、このとき、壁を破ろうと思ってがむしゃらになりすぎるのも逆効果かもしれません。
僕自身は、うまくいかないときほど淡々と仕事をこなすようにしています。
うまくいかないときに一発逆転を狙うと、かえってドツボにはまったりするものですし。
(そこらへんの考え方については、『勝負に強い人がやっていること』という本にくわしく書かれていたかと思います。会社におきっぱなので引用できませんが、良書です)
最後にいただいたご本それぞれに、簡単なコメントを。
『人生を決めた15分 創造の1/10000』は、NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出たことのあるデザイナーの仕事術の本。
たぶんフェラーリを意識したのであろうブックデザインや、中に収められた著者直筆のスケッチの美しさが際立つ一冊です。
『失敗なんて気にするな!―ビジネスに効く39の言玉』は、中国算命学研究家がビジネスパーソンの悩みをQ&A形式で答えていく形式の一冊。
著者のキャラが珍しいので、それが回答にもっと色濃く出てればよかったかなと思います。
(最近のビジネス書は、何を言うかより誰が言うかが大事になってきているので。まあ昔からそうかもしれませんが……)
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