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ある編集者の気になる人・事・物を記録したブログ。ときおり業界の噂とグチも。


by aru-henshusha

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我ながら、実もふたもない見出しですが……

2005年10月17日(月) 本の帯の価値(われ思ふ ゆえに・・・)
いい話をたくさん聴いたのだけれど、目から鱗が落ちたのをひとつだけ。
いわゆる古書店と、ブックオフに代表される中古本の流通チェーン店とはまったく別物で、前者は知識がものを言う商売。むずかしいのは値のつけ方で、腕の見せ所でもある……という話の中で、出久根さんは「本の帯を捨ててはいけない」とおっしゃった。
帯なしだと二千円で買い取られる本が、帯ありだと一万円の値がつくこともある。古書店業界では、帯が付いていてこそ「完本」なのである。
というわけで、いい値がつきそうな本をお持ちで、将来売ることを考えているのなら、ご参考にしてください。

なお、この話には続きが。
が、出久根さんはそのためだけに帯を付けておけと言っているのではなかった。
帯もれっきとした本の一部。内容の紹介文やキャッチコピーを書いたり、デザインを考えたりした人がいる。カバーと絵が連続しているような工夫がこらされたものもある。本に尊敬の念を持ってほしい
これは、編集者としてはありがたい言葉ですが、読者にとっては、「いいえ、邪魔です」という方もいるでしょう。

帯を捨てるも保存するも読者の自由ですので、対処に悩む人は、こちらの過去記事も参考にしてはいかがでしょうか。

買った本の「帯」、どうしてますか?(いくつか追記あり)
by aru-henshusha | 2007-06-19 04:19 | 本・出版
第129話 「セックスするときれいになる」はホント?
(Dr.北村 ただ今診察中:MSN毎日インタラクティブ)
女性誌でよく取り上げられるテーマ「セックスするときれいになる」。そんな特集が組まれたときには、売上げ倍増で『大入り袋』が出たという話も聞きます。
(中略)
どんな意図があって、「セックスするときれいになる」と大見得を切って書かれるのか。そういう僕自身も、何度となく女性誌から取材を受けてきました。そんな時決まってお答えするのは、「性は脳なりだからねえ。いい相手との関わり、いい恋愛をすれば、心も晴れよう、着る物にも化粧にもひと工夫加わろう。鏡を見る機会も増えて、端から見ても輝いて見えることもある。でも、それはセックスが必須条件ではない」と。セックスなんて、したくなければしなくてもカラダの上で問題になることはありません。性器と性器とを結合させたからといって、女性ホルモンが増えるなんてことは科学的にはまったく根も葉もないことなのですから・・・。
まあ、ここまでハッキリ書かれても、女性誌の(安直な)セックス特集はなくならないでしょうねぇ。

正しさ<面白さor売れ行き」という価値観の編集者(というか出版社?)が少なくないでしょうから……
by aru-henshusha | 2007-06-19 04:06 | カラダ・健康
最初に言っておきますが、自分は血液型占いの類は信じておりません。
以下は、信憑性に欠けるお遊び程度に考えてください。

A型さん結果一覧B型さん結果一覧O型さん結果一覧AB型さん結果一覧
(すべてYahoo!ビューティー - 恋愛アンケート:血液型に見る恋愛方程式)

上の記事に、それぞれ「●型さん結果)あなたが最も合わないと思う男性の血液型は?」という設問があります。

この答えで、1位(一番合わない)を「-3」として、その後マイナス1ポイントずつ減らし、4位(一番合う)を「±0」として集計してみました。

すると、こんな結果が……

A型 -6
B型 -9
O型 -2
AB型 -7

う~ん、なにやらO型(男子)、一人勝ちではないですか。

いや、信じてないからいいんですけどね。ホントに……
by aru-henshusha | 2007-06-13 20:58 | 恋愛・男女
こんなタイトルでは出版社にアピールできません(出版なんでも相談室)
当方にはいろいろな原稿が送られてきますが、
原稿を拝見する際に、いつも気になることがあります。

それはタイトルです。

タイトルの主語が「自分(著者)」である原稿がきわめて多いのです。
たとえば「私はこうして●●できた」とか、
私が●●できたワケ」といった具合です。

しかし、こうしたタイトルの原稿を出版社に送っても、
おそらく、まともに読んではもらえないと思います。
(自費出版や共同出版を専門に手がける会社なら別ですが)

出版社にアピールするのであれば、
主語を「読者」にしなくてはなりません。

たとえば「あなたもこうすれば●●できる」とか、
あなたが●●できるようになるために」といった具合に、
読者を中心に表現することが大切です。
この方の意見には、おおむね同意です。
でも、より正確に言えば、ようは「著者の知名度」の問題なんですよね。

たとえば、名(物)経営者として名高い人が著者の場合は、タイトルに著者名を織り込んだほうが、固定のファンを取り込めたり、その知名度の高さでファン以外の読者にもアピールできたりする。
(ex.『稲盛和夫の実学―経営と会計』/『本田宗一郎夢を力に―私の履歴書』)

ただ、いわゆる「持ち込み原稿」の著者は、ほとんどの場合、世間的に無名な人です。
だからこそ、「私」をアピールしても仕方ないし、かえってうるさい。

というわけで、いつかは「私」を主語にした本を書いてやると思いつつ、「あなた」のために下積みをつむのが、一般的な著者(とくにビジネス書)の通る道なんでしょう。
by aru-henshusha | 2007-06-13 20:35 | 本・出版
先日書いたこの記事、けっこう評判がよく、はてブでもだいぶコメントを頂きました。

ある編集者の気になるノート : いま編集者に求められているのは、「ダウンロードできないもの」を作ることなのかもしれない。(はてなブックマーク)

でも、ごらんのように、僕の記事がどうこうというより、とにかく永ちゃんの言葉がカッコいいという反応なんですよね。
(もちろん、僕自身、彼の言葉に感動して、あの記事を書いたわけですが)

というわけで、今回はロックスター矢沢永吉の名言をもう少し発掘して、まとめてみました。
コピペしながら、身も心も震えましたよ、マジで。

それでは、以下の名言をご堪能ください。
*なお、ネタモトは順不同で一番下に明記しています


矢沢永吉名言集

望むと望まないにかかわらず、
なんだか生き方がドラマチックな方に行っちゃうんだよね


人生というのは、
失うものを増やしていくゲームなんだ


てめぇの人生なんだから。
てめぇで走れ


(某コンサルタントから音楽以外の仕事を頼まれたとき、断りの言葉として)
矢沢は、ミュージシャンですから、そこんとこ、ヨロシク。


人間ていうのは、必ずドアを叩かなきゃいけない時がくるのよ。
その時、叩くって勇気いるよね、怖いしさ。
どうなるのかななんて思うけど、そこで分かれるよね。
叩く人間とそうでない人間に・・・。


これくらい長くやってるとね、“ファンにこびる”っていう言葉すらなくなるね。こびていいんじゃない? 大いにこびたら? ファンに喜んでもらえるなら何やってもいいじゃない!

だけど! どっかでバーンって裏切っちゃうところが必要なんだよ。ファンのために何でもやりましょう、喜ばしちゃおう、喜ばさなきゃショウじゃないってやりながら、どっかで1、2か所だけパーンって裏切ってやる。そしたら「永ちゃんカッコいいなぁ」っていうステージになる、絶対。裏切りが混じることによって、「おい、今日の2時間カッコよかったな」ってなるんですよ。


20代で苦労した者だけが
30代で夢の世界を見ることが出来る。


一回目、散々な目に遭う。二回目、落としまえをつける。三回目、余裕。


1のリスクしか無い事はしない、10のリスクが有る事をする。達成すれば10の成果が有る。


年とるってのは細胞が老けることであって魂が老けることじゃない。


コンサートは、音を聴くだけのとこじゃない。何か気持ちをもって歌ってる男に、会いに行くものなんだ。


世の中で大成した人ほど、臆病だと思う。
臆病というのは本当は奥深いものだ。だって、臆病っていうのは、ある種のレーダーじゃないか。
臆病なやつは、常に怖いから、次にどうしなきゃいけないか、必死で探る。探す、調べる、緻密に計算する。


今の時代の答えなんて、
もう、ずっと遥か向こうにある、
今まで「古い」と
されていたものかもしれない。
今の時代の人が食べて砕いて出したら、
ぜんぜん、誰も見たことのない
新しいものかも、わからないんだよ。


*今回のネタ元。サンクスです
名言サイトの決定版! 【一千人の言葉集】
名言通になろう!
人生を3秒で変える名言セラピー538話♪ FC2 ブログ 2004年10月29日
Yahoo!ミュージック - ミュージックマガジン - 矢沢永吉
矢沢永吉 - Wikipedia 語録
永チャンへの“MeSSAGE”
矢沢永吉の開けた新しいドア。 「ほぼ日」特別インタビュー2003。
by aru-henshusha | 2007-06-12 14:18 | 名言・言葉
第1回 10年前の俺らは
(ほぼ日刊イトイ新聞 - 上がりたかったんだ。E.YAZAWAの就職論)
糸井 たとえば10年前、
矢沢永吉はどんなふうに考えてたの?
いろんなものの価値観が
がらっと変わりそうだなっていうときに。

矢沢 ひとつだけわかったことはね、
この激動の時代の中でね、
ダウンロードできないものを
作らないといけない
と思ったの。

糸井 ははぁー。

矢沢 ダウンロードできないものしか
残れないってわかったの。
だってものすごい勢いでさ、
すべてがダウンロードできる時代じゃない。

糸井 つまり、デジタルコピーのことですよね。

矢沢 そういうことです。
ダウンロード、デジタルコピー。
時代がそういうふうに動いていくときに、
どっちかだろうと思ったのよ。
ダウンロードできないものか、
逆に、とことんダウンロードできるものか、
どっちかだと思った。
真ん中じゃもうダメだと思ったね。
最初に言っておくと、僕は年のわりには(っていうほど若くもないけれど)、「古臭い編集者」なんですよ。
だから、ここで永ちゃん(としか呼びようがない……)が言った「ダウンロードできないもの」っていう言葉が、本当にうれしくて。

もちろん、出版業界のことを考えたら、電子書籍だの、ウェブで読む雑誌だの、携帯用コンテンツだの、オーディオブックだの、「激動の時代を生き抜くための武器」はできるだけ用意したほうがいいと思う。

でも、それらとは別に、「ダウンロードできないもの」を作り続けることも必要じゃないのかな。


じゃあ、出版における「ダウンロードできないもの」ってなんだよ?

って言われたら、それはまさしく、いままで作ってきた「本」じゃないかと僕は答える。

文字情報自体はダウンロードできるけど、本の重さとか、紙の質感とか、手で読む喜びとか、そういうものは、まだまだ紙の本にしかない。


「とことんダウンロードできるもの」をつくりたい人は、どんどん<そちら側>に行けばいいじゃない。
僕はこの業界にいる限りは、ずっと<こちら側>にいる。

本づくりは奥が深い。<こちら側>だけでも見えてない部分、やりのこしてる部分は、たくさんある。
by aru-henshusha | 2007-06-11 14:23 | 本・出版
■6/2のテーマ : 彼に感じている不満(恋のから騒ぎ)
■投資額が低い
塩村文夏(東京)

まだ付き合いが浅いのでハッキリとは抗議できないが、投資額の低さが不満。辛うじてワンピース2枚のおねだりに成功したが、もうちょっと気前のいい人になれないのかと思う。前彼はエルメスだってポーンと買ってくれた。このままでは彼は「小エビで鯛を釣った」ことになるが、私は「鯛で小エビ」を釣ったことになる。はっきり言って、不満。
うーん、「投資」ねぇ。プロフィールを見ると、この発言の主はエッセイストだそうで、あえて、こういう言葉を使ってみたのかもしれない。

そもそも「投資」とは、辞書によれば「利益を得る目的で、資金を証券・事業などに投下すること」である。
ということは、この方の彼氏がいくらかのお金を投資することで、いったいどれだけの「利益」が得られるのだろう?

それがたとえば精神的な癒しだとか肉体的な満足感だとして、そのもたらされるだろう「利益」にたいして見合う額を投資するのが、あるべき「投資家」の姿なのだろう。

だから、この場合、彼氏はしょせんその程度の女性だと思って、他の女にも「分散投資」をしているのかもしれない。
あるいはこの女性が言うように<小エビで鯛を釣った>ぐらい「利回りがいい」人物だとしたら、それはそれで「名投資家」なんじゃないだろうか。

何か話がどんどんずれていくようだけど、とにかく話を戻すと、自分だったらそういう表現はなかなか使えないなぁ。

たとえ恋愛に「投資」の側面があろうとも、自分にとって、それは往々にして「経済的には正しくない」行為であり、それでも仕方ないと思っていることなので。
by aru-henshusha | 2007-06-11 14:05 | 恋愛・男女
タイトルとは「礼儀」である?(『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』100万部?日記)
タイトルとは、私にとって「礼儀」です。

付けなきゃいけないという意味で「儀式」であり、
内面にあるものを形にして外に表すという意味で「礼」です。
(中略)
コミュニケーションに欠かせない手段として必要になるのが「礼儀」です。

態度・服装・言葉遣いを整えることによって、相手への敬意を表するとともに
自己の内面を見える形にします。

いわゆる、「内面の表現」です。


本においても、表紙の装丁・帯、そしてタイトルで内面(中身)を表現します。

そして、礼儀と同じように本の表紙にも「お約束」があります。

各社の新書の表紙がシンプルなのも、
新書というのが「現代的教養を簡便に記したもの」であるという本質を表現した
お約束だなのだと思います。

そして、タイトルにもお約束があります。

「全体の内容を表現したもの」
「中身のイメージを投影したもの」
「読者の興味が引く内容を提示したもの」
「中身の本質を表現したもの」

などなど。

私はそのお約束の中から、想定する読者に合ったもの、時代に合ったものを
選択したに過ぎません。
これは、山田真哉氏が考える、本の「タイトル」のあり方である。

「礼儀」という言葉をセレクトするあたりが、山田さんの人柄なのだろう。
至極まっとうな意見なんだけど、「そうですね」の一言で済ますのは編集者として芸がないので、自分なりのタイトル論を蛇足ながら付け加える。


僕にとって、タイトルとは「口説き文句」である。

この本と1、2時間でいいから付き合ってよ。絶対、損はさせないから。

というのを、あの手この手で表現するのが、編集者にとってのタイトル(あるいはカバー、帯を含めた表1)のあり方だと思っている。


だから、当然「誰を口説くのか?」というのも大事な問題だ。

もちろん、中には「俺は何人でもやりたい!(=読ませたい)」と思って、いろんな人を口説けるような、間口の広いタイトルを考える場合もあるのだろうが、あまり対象を広げすぎると、「口説き文句」のメッセージは弱くなる。

それよりも、ターゲットを絞り込んで、そこからずれた層の人には見向きをされなくても、狙った層だったら必ず落ちるような、特定の人たちに「刺さる言葉」「刺さるデザイン」を考えるほうが無難である。


タイトルとは、ようは「口説き文句」である。_c0016141_9465365.jpgなお、僕は以前も書いたけど、『食い逃げされてもバイトは雇うな』というタイトルを、(口説き文句としては)それほどよいとは思わない。

むしろ、僕はこの本の帯のコピー、

「さおだけ」より「食い逃げ」

を高く評価する。

なぜなら、営業的観点から言えば、この本が『さおだけ』の第2弾だとアピールするのは必須であり、それもできるだけ短い言葉で、一瞬でわからせたほうがいい。

そして、「より」が効いている。

これは「口説き文句」で言えば、「前の男『より』俺のほうがぜってぇイイって」的ニュアンスを含む「より」である。

これは、本の中にも出てきた例の名物担当編集者の作ではないかと思うのだが、どうだろう?
こういうコピーがスラスラ出てくるのだとしたら、その人は実生活でもかなりモテるのではなかろうか。


追記:「食い逃げ」はいつかちゃんと書評を書きたいと思ってるのだけど、多忙で果たせぬままで、山田さんには申し訳ないと思っています。
とにかく、前作よりも面白いし、ビジネス書の編集者は必ず読むべきだと思う。
(なぜなら、僕らは「数字」の扱い方一つで売れたり、売れなくなったりする商品を作っているのだから)
by aru-henshusha | 2007-06-10 09:56 | 本・出版
男女に微妙な違い、セクハラ意識調査(オリコンキャリア)

上の記事には、20代~40代の男女が「セクハラだと思う行動」がいろいろ挙げられています。
その中で個人的に気になったのが、次の2項目。

・「肩に手をかける」→セクハラだと思う女性、71.3%
・「話しかけてくるときにやたらと顔を近づけてくる」→セクハラだと思う女性、88.0%


う~ん、直接カラダに触れるのより、顔が近づくほうがセクハラなんですか……
いや、もちろん、どれだけ近づけるかで嫌悪感にも差が出ると思いますが。

まさか、顔近づけた挙句にキスを迫る人なんていないよねぇ?
by aru-henshusha | 2007-06-06 23:55 | 恋愛・男女
珍しく動画にリンクを張りますが……

独占! 紀香本 出版の軌跡 (1)独占! 紀香本 出版の軌跡 (2)(ともにYouTube)

注目してほしいのは、(2)の動画の1分25秒あたり。
今回の本のタイトルを決めるに当たり、藤原紀香自身が「紀香魂」というタイトルを提案して、採用される場面があります。

正直、普通の編集者には、このタイトルはつけづらい気がします。
ベタな言葉だし、字面も漢字ばかりで堅苦しいし……

でもリンク先の動画を見ていると、藤原紀香という「強い(したたか?)女」には、結果としてこれが一番ハマル言葉だったのかも。
その意味では、藤原さん、お手柄です。

ちなみに、(2)の動画の最初を見ると、見城社長が「編集者魂」という言葉を使っているんですよね。これも、彼女の心のどこかに引っかかっていたのではないかと思うのですが。
by aru-henshusha | 2007-06-06 23:36 | 本・出版